
中部ジャワ州
- 1.州都
- スマラン市
- 2.人口
- 36,516,035人
人口密度 1,113.00人/km² - 3.面積
- 32,800.69km²(ジャワ島の約28.94%)
- 4.宗教
- イスラム教(93.89%)、クリスチャン(4.37%)、プロテスタント(2.54%)、カトリック(1.83%)、ヒンドゥー(0.91%)、仏教(0.53%)、アミニズム0.27%)、儒教(0.03%)
- 5.地理
- 中部ジャワの主な山脈は、北セラユ山脈と南セラユ山脈。北セラユ山脈は、西ジャワのボゴール山脈と東のケンデン山脈を結び、幅、約30〜50km。西端にはスラメット山があり、東部にはパラフ山、そしてアンガラン山頂上には古都ヒンズーマタラムが栄えたディエン高原がある。一連の北セラユ山脈と南セラユ山脈の間は、プルウォクルトのマジェナン(チラチャプ県)からウォノソボに広がるセラユ盆地がある。東にはシンドロ火山とスンビン火山、マゲランとトゥマングンの中間にはメラピ山とメルバブ山がある。中部ジャワには5つの活火山、メラピ山、スラメト山、シンドロ山、スンビン山、パラフ山があり、定期的に噴火している。
- 6.気候
- 中央ジャワは熱帯気候で、年間平均降雨量は2,000mm。平均気温は21〜32℃。降雨量の多い地域は、ジャワ海にあるヌサカンバンガン島の西部と北セラユ山脈に沿った地帯。乾季は降雨量が少なく、干ばつが頻繁に発生、ウォノギリ県、ブローラ地域とその周辺は水不足地域。
- 7.文化、特徴
- 中部ジャワの人口の大部分はジャワ人で、ジャワ文化の中心地。スラカルタとジョグジャカルタには、現在も残っているジャワ王宮の中心、クラトンがある。重要な役割を果たしている少数民族として華人の存在がある。明時代から鄭和は必ず遠征の際はスマランに停泊し、鄭和廟もある。彼らは貿易とサービスに従事、タバコ、バティック産業を握っている。中部ジャワでは日常的に濃いアクセントのあるジャワ語を使用。スマラン市やラセム市は古い中華街があり福建語とジャワ語の混合言語として使われている。
チラチャプ、ブレベス西部、バニュマスの一部など、中部ジャワの西部は歴史的にスンダガル王国の領土に含まれていたため、スンダ文化の多くの要素が残っている。中部ジャワ人は家庭では日常言語としてジャワ語を使用。特にソロ、ジョグジャまたはマタラム方言のジャワ語。マタラム方言は独自性があり、ジャワ語の王宮言語、マタラム王国とスラカルタ・ハディニングラット・スナナーテ(ソロ)の文化に影響されている。方言は非常に礼儀正しく、日本で言う京都の公家言語。王室地域の住民は父親、か王に従うという風習がある。王としての父の象徴も父系社会の慣習から来ている。王国の高貴な生活、社交、話し方は部ジャワの地域社会の象徴。中部ジャワ州は鄭和の故事もあり、中国福建省と友好姉妹都市関係を樹立している。 - 8.歴史
- 中部ジャワ・ソロ付近のトリニールで100万年前のジャワ原人の化石が発見されているが、この原人はその後50万年前に北上し北京原人となっている。以前、氷河期の終わり(紀元前約10、000年)のムリア山はジャワ島とは別の島あった。現在もジャワ島は隆起・沈降のプロセス最中である。5世紀頃からインド商人の渡来によってインドのグプタ文化が伝えられた、仏教・ヒンドゥー教が信仰されるようになる。スマトラ島・マレー半島のシュリーヴィジャヤ王国とも関係があり、8世紀の中部ジャワにシャイレンドラとマタラム王国(古マタラム王国)という二つの王国が成立。シャイレンドラでは大乗仏教が栄え、仏教寺院としてボロブドゥール寺院が建立された、マタラム王国ではヒンドゥー教(シヴァ神に対する信仰)が信仰されプランバナン・ヒンドゥー寺院(但し、王妃は仏教徒でストゥーパがある)が建設された。7世紀以前を西部ジャワ時代(4世紀:タルマヌガラ王国、7世紀:スンダ王国)、8世紀から10世紀前半までを中部ジャワ時代(8世紀:古マタラム王国・シャイレンドラ朝)、その後の10世紀前半から16世紀初めまでを東部ジャワ時代に大きく分けられる、王都の変遷、つまり権力と文化の中心地が移ったためである。ジャワ島はおよそ3つの区域に分けられ、西部・中部・東部に分かれる、それぞれ異なった歴史と文化がある。住民の特徴として西部はスンダ人、中部・東部をジャワ人として区別。ジャワ島中部のほぼ同じ8世紀に、仏教寺院とヒンドゥー寺院が建造されていることがジャワ島の文化において注目すべきことである。 10世紀頃大規模な噴火などの自然災害により王国は東遷した。以降、インドネシア中心部は移り、ジャワ島は仏教、ヒンズー教、イスラム教文化が交代し、独自の文化を発展させた。
- 9.経済
- 中部ジャワの経済の主要セクターは農業。労働力のほぼ半分が農業に吸収されている。森林地帯が北と南に広がり、州の20%を占めている。レンバン、ブローラ、グロボガン地域はチークの生産地。中央ジャワのスマラン・ウンガラン・デマック・クドゥス地域は主要な工業地域。クドゥスはたばこ産業の中心地として有名。チラチャプにはセメント産業がある。ソロ、ペカロンガン、ジュワナ、ラセムは伝統バティックが知られている。ブローラ県(東ジャワと中部ジャワの州境)の郊外にはかなりの石油埋蔵量があり、この地域はオランダ領東インド時代から石油採掘地域として知られている。州民労働者のほとんどは農業部門(42.34%)、次に貿易(20.91%)、産業(15.71%)、サービス(10.98%)となっている。