
北スラウェシ州経済産業概況
- 州経済産業概況
- (1)北スラウェシ州は西欧人が古くから来訪した地域で、世界の農産品、果樹を移植栽培し、現在世界中に産品を輸出している。北スラウェシ州はスラウェシ島北端に位置、日本、韓国、中国にも近く戦略的な地理的優位性を持っているため、鉱業、農業、水産等の部門で発展する可能性は今後とも大で、多くの農産物は輸出製品になっており、この多様な輸出産品は、サムラトゥランギ空港、ビトゥン港からすでに日本とシンガポールへの直行便があり、2021年の農産物輸出総額は5.8兆ルピア、前年の2.8兆ルピアと比較して109%増加。合計で85種類の産品が46カ国に輸出された。
(2)ポランという草は雑草の一種と見なされていたが、化粧品の成分として非常に有用で、老化を防ぐ効用もあり、にきび、顔の黒い斑点など、皮膚の問題を取り除くために広く使用され、化粧品の主成分にも使用されている。他方、ステビア(キク科ステビア属の多年草で、甘味料としてしても使用され、ショ糖の300倍の甘味度を持ち、原産国の1つであるパラグアイでは、古くからマテ茶などに甘味を付与するため薬草と飲んだが、此れも有望である。
(3)菊、アバカ繊維(俗称マニラ麻、食べられないフルーツでバナナの一種。根から新芽を成長させることで増殖)、バニラ、ココナッツウォーター、ココナッツの殻(インテリア用雑貨)等主要輸出有望産品として輸出が伸びている。エシャロット(ユリ科ネギ属の根菜、西洋たまねぎ)、カイエンペッパー (赤く熟した唐辛子の実を乾燥させたもの。通常、料理の味付けに使われる程良い辛さの唐辛子、長さは10cmから25cmで形は先細り、殆どが赤い色)、トマト(バリト)など主要商品は航空便で各国に空輸されている。 - 州資源概況
- (1)カリマンタンと同様に、スラウェシ島の鉱業資源も多種多様で、大量の埋蔵量がある。北スラウェシ州の主な取り式されている有価値鉱業産品は金、銀、銅、ニッケル、チタン鉱石等。
(2)北スラウェシの農業は、食用作物とプランテーション作物があり、田んぼと稲作の面積は117千ヘクタール、総生産量は475千トン。生産拠点は、ボランモンゴンドウ、ゴロンタロ県、ミナハサが含まれる。
(3)コーヒー農園の面積は8千ヘクタール、総生産量は4千トン。国内消費および輸出市場向けのコーヒー、コショウ農園の面積は377ヘクタール、総生産量は9.1トン。コショウの収量は、調理用スパイスとしてコショウ粉末を生成するために処理。クローブ (丁子)プランテーションの面積は43千ヘクタール、総生産量は3千トン。クローブは医薬品、食品産業、タバコ産業の基本材料。ナツメグ農園の面積は15千ヘクタール、総生産量は7千トン。ナツメグは医薬品、食品および飲料業界に使用。バニラプランテーションの面積は5千ヘクタールで、総生産量は340トン、バニラは食品業界で使用、生産拠点は、ミナハサ、ボランモンゴンドウ、サンギヘタラウド、マナド市、ビトゥン市に広がっている。カシューナッツ農園の面積は3千ヘクタール、総生産量は686トン、カシューナッツは食品業界で使用、生産拠点には、ゴロンタロ、ミナハサ、ボランモンゴンドウが含まれます。 ココア カカオ 農園の面積は約9,132ヘクタールで、総生産量は1,562トン、生産拠点は、サンギヘタラウド、ゴロンタロ、ミナハサ、ボランモンゴンドウに広がっている。
(4)海に囲まれた北スラウェシ州は、海産魚・養殖魚の輸出地で、水揚げ拠点はミナハサ、ボランモンゴンドウ、ゴロンタロ、マナド市等である。 - 州投資ポテンシャリティー
- (1)北スラウェシ州の地域投資ワンストップ統合サービスサービス(DPM-PTSPD)部局があり、投資受け入れには非常に熱心。2022年第1四半期の北スラウェシ州の投資実績は7兆4000億ルピアで、北スラウェシの投資部門の第一位は鉱業4,079億ルピア、54%、次に倉庫輸送および電気通信750億ルピア、10%、3番目のホテルおよびレストラン663億ルピア、9%であった。
(2)同年同期の県/市についての第一位の投資実績は北ミナハサ県の2,301億、31%、2番目のマナド市1,890億、25%、3番目のコタモバグ市1,611億ルピア、21%であった。なぜ北ミナハサ県なのか?大企業が多く存在している故の理由であるが、鉱業部門の他、観光、商業観光、PTトババラセジャテラ社、有料高速道路、PT MSM社 / TTN社、そして強力な食品部門など、いくつかの産業、PTロイヤルココナッツ社などがある故でもある。
(3)北ミナハサ県が投資対象として2022年1月から3月の間に北スラウェシで最大の外資による投資が行われたが、投資国は、シンガポール2,289億ルピア、82%、2番目の中国277億ルピア、10%、3番目のスイス90.5億ルピア、3%であった。 具体的には大企業の投資としてはトンダノヌサジャヤ鉱山の1,671億ルピア、22%、2番目はJリソースボランモンゴンドウ社1,482億ルピア、20%、3番目はジャサマルガマナドビトゥン建設公団533億ルピア、7%であった。